2022年5月4日「世界何だコレ ミステリー」で、シェーンブルン宮殿から盗まれた皇后シシィの星の怪事件が取り上げられます。そこで、ここではどんな事件だったのか紹介します。
- シェーンブルン宮殿の怪事件のネタバレ
- シシィの星の窃盗事件
- 現在のジェラルドは?
これらを確認します。
シェーンブルン宮殿の怪事件のネタバレ
1998年にオーストリアのウィーンにある世界遺産シェーンブルン宮殿から、「皇后シシィの星」が盗まれました。
限界な警備とセキュリティーに囲まれていたこの宝石がなぜ盗まれたのか9年間わかりませんでした。
2007年にカナダで別件でジェラルド・ブランチャードが逮捕され、警察の捜査でシェーンブルン宮殿への入り方の計画書が見つかり、ジェラルドの犯行であるとわかりました。
ここでは、どんな事件だったのかについて見ていきたいと思います。
シシィの星の窃盗事件
- ジェラルドは幼少期貧しかった
- 幼少期にミルクを盗んだ事が切っ掛け
- 手先が器用で技術屋になった
- セキュリティーを突破できるスキルがあった
- 誰も傷つけずに窃盗を繰り返した
- 仲間のミスで逮捕された
かなり貧しい幼少期でそこが、ジェラルドの人格を形成したように感じました。
それではまず犯人のジェラルドってどういう人なのか詳しく見ていきます。
犯人ジェラルドって何者?
ジェラルド・ダニエル・ブランチャードは、1972年にカナダのウィニペグで生まれました。
シングルマザーに育てられ、非常に貧しい生活で、ミルクもなくシリアルを食べる時はなにもかけずにそのまま食べるような生活環境でした。
ジェラルドが6歳の時、近所の家に配達されたミルクがフロントポーチに置いてあるのを見て、そのミルクを盗み、シリアルと一緒に食べていた事もあったそうです。
それがあまりに美味しく、ミルクを『盗む』という行為を続けるようになりました。
その後、アメリカのネブラスカに引っ越して、学校に通いますが、クラスルームからビデオテープを盗む事もあり癖になっていたようです。
ジェラルドは識字障害と言語障害を患っていましたが、フラナガンという教師の一人は、ジェラルドの手先の器用さにおどろき、その能力を伸ばそうと努力します。
ジェラルドはフラナガンを自分の父親のように思っていたと言います。
ジェラルドは優秀な技術屋になりましたが、その能力を監視カメラの運用技術に使い、売っていた商品を電気店から全て盗んで空にするなど悪用しました。

そして16歳の時には家を買うほどお金をためていましたが、逮捕され、解放後はフラナガンが面倒を見ることになりました。
しかしジェラルドはその後も「銃などで人を傷つけずにお金やものを盗む」ことを繰り返し、1993年にアイオワで車の盗みの疑いで逮捕され、アイオワ警察署に連れて行かれました。
しかし部屋に一人で残された時に、警官のジャケット、帽子、バッジなどを盗んで逃亡に成功します。その時もセキュリティーシステムをうまく利用して逃げ出したそうです。
警察のスワットチームが家に来て逮捕しようとしますが、その度に逃げ通し、最終的にはアメリカへ5年間入国できないということになりカナダに強制送還させられます。
ジェラルドは世界のいろいろなところからフラナガンに絵葉書を送っていました。そしてセキュリティーの仕事をしていると説明し続けてきました。
ジェラルドは監視カメラや厳しいセキュリティーを無効にするということに夢中になり、お金よりも難しいシステムを打破することに喜びを感じるようになりました。
大きな銀行からドアなど一切壊さないでお金を盗み、世界を周っていました。

その中でウィーンのシシィの星を盗むことに成功して、それをカナダの祖母の家の地下に隠していました。
その後も大きな銀行からドアなど何も壊さずにお金だけ盗むことをしており、いずれの事件も迷宮入りになっていました。
ひとやものを傷つけずにお金を盗んできたのがジェラルドという人です。
しかしカイロの銀行からお金を盗むという犯罪は、数ヶ月前に知り合った男と組んで仕組んだもので、手伝いに雇った一人がヘマを起こしてジェラルドも逮捕されてしまいました。
シシィの星窃盗事件の犯行手口
1998年6月、ジェラルドの妻と彼の富裕な義父は、観光客としてシェーンブルン宮殿を訪れていました。
この富裕な義父が、VIP待遇だったので、特別にシシィの星を見ることができる権利を持っており見に行きます。
シシィの星は厳重にアラームのかかったガラスのケースに展示されていました。ツアーガイドが説明している間、ジェラルドは部屋のセキュリティーシステムがどうなっているかを確認しました。
そしてこれは解除できると自信を持ち、そして窓の鍵をその日のうちに外しておき、土産物やでシシィの星のレプリカを購入しました。
次の日の夜、ジェラルドは小型飛行機からパラシュートでシェーンブルン宮殿の屋根におりました。
昨日鍵を外しておいた窓から入って、警備員が来ない時を見計ってセキュリティーを外して、シシィの星とレプリカを取り替えて脱出しました。
シシィの星が偽物になっていることが発見されたのはその2週間後でした。
判決は?

2007年11月、裁判はアメリカで行われ、ジェラルドは盗みや詐欺など世界に渡って16の犯罪で起訴され、164年の収監が検察に要求されました。
ジェラルドは有罪を認め、シシィの星が自分の祖母の家の地下にあることを告白して返還しました。
ジェラルドは共犯者の名前は言わなかったため、一人だけ刑務所に行くことになりました。判決は8年間カナダの刑務所に入るというもので、裁判官は判決の時に、この言葉を残したそうです。
【真面目に才能を生かして生きるのであればあなたには輝いた未来がある。今は書けないが、私としては推薦書を出したい】
そして、銀行はセキュリティーの相談役としてジェラルドを雇えばいいと裁判官は話したそうです。
現在のジェラルドは?
2010年1月、2年間判決に服しただけで、ジェラルドは出所することができました。
今はバンクーバーで住む場所を指定されて、電話をかける相手も決まった人のみにかけることができるという保護観察状態の生活をしています。
電話をかけることのできる人物の一人がフラナガンです。
ジェラルドを長い間追いかけていた刑事たちからも銀行のセキュリティーの相談役になれと勧められ、今はセキュリティーコンサルタントとして働いています。
しかし、2017年3月22日、カナダのオンタリオで電気製品を盗んだ疑いで逮捕されています。その後どうなったのかはわかっていません。
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